【ゲームマーケット2018 大阪】総括~お金の話~【B26:暁ゲーム工房】
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去る4月1日,ゲームマーケット2018 大阪へB26:暁ゲーム工房で参戦しました.
ここでは「暁ゲーム工房」を立ち上げてから「Creative Tavern」完売までの,製作資金,販売価格,参加費用といったお金の話をまとめます.
他のサークルさんの経理がどうなってるかは知りません.
当日のゲムマの雰囲気なんかは他の記事(例えばここ↓とか)に任せます.
- ゲムマ参戦結果(売上126,000円)
- 製作費用①タイルおよび説明書(29,606円)
- 製作費用②カードと箱(と箱のスリーブ)(49,090円)
- 販売価格の決定
- 製作費用③アートワークの対価
- ゲムマ出展費用
ゲムマ参戦結果(売上126,000円)
ゲムマの価格帯から見ると「Creative Tavern」は1個3,000円と強気でしたが,用意した43個は当日のうちに完売!(1個はゲムマ運営への試供品としたので実売は42個です)やったぜ.
ヴァリアブル・フェイズ・オーダー(VPO)と呼ばれるクッソ複雑なメカニクスを採用していましたが,午後1:30には売り切れてしまいました.再販は検討中です.
従って,単純に売上は126,000円です.
製作費用①タイルおよび説明書(29,606円)
発注先は 萬印堂 様です.2017/12月時点の価格でお話します.
現在は価格が変更されています(↓).ご注意ください.
本題.こちらが請求書です.見ての通り「Creative Tavern」は50個製作しました.
他社と比べて小ロット(~200個)の製作では,かなりお安い!
ポイントはゲムマ早割ですね.問答無用で15%オフ.やばし.
ただし4月開催のゲムマ大阪の早割締め切りが12月だったので,遅くとも4ヶ月前には完成している必要があります.急いでね!
説明書は他の注文と合わせれば無料です.やばし.
品質に文句はなく,入稿用データを1回で通せればかなり費用を抑えられます.
チップのオプションは全部なしでお願いしましたが,特に問題は無いと思います.
オプション1つごとに+5,000円くらいですので,大量生産しないと販売価格に返ってきそうですね……
で,こちらが送られてきたチップと説明書.
「Creative Tavern」を手に入れられた方は分かると思いますが,ちょー良い感じです.
汚れ等の保険として,チップと説明書は56セットずつ入っていました.(結構,汚れの目立つチップが多かったので予備を当て込んでズルいことするのは難しそうです←)
製作費用②カードと箱(と箱のスリーブ)(49,090円)
発注先は ポプルス 様です.こちらも 2017/12月時点の価格でお話します.
製本が主力のようですが,公式サイト(↓)の左側,縦のメニューから
「料金表:グッズ・端物」から「カードセット」からカードと箱の印刷を注文できました(↓).
こちらが送られてきたカードと箱のスリーブのサンプル.
カード,箱共に印刷時のズレは全く気になりませんでした.
こちらは予備を含めて52セットずつありました.
箱本体は型紙が51セット,こちらで手組みする条件でお安く購入できました.
50個だし何とかなるだろ.
なりません.次は組み立てから箱詰めまで外注します.死ぬかと思った.
こちらが費用の詳細.印刷時の有料オプションは例によって全部外しましたが,特に問題ないと感じます.
カード60種,各50枚で39,204円↓
箱(単価30円)とスリーブ(1,000円+単価75円)50セット計6,250円↓
合計49,090円.
なぜ発注先を分けたのか?
アナログゲームでよく使う部品(カード,チップ,説明書,箱etc)を一括して小ロットで発注できるのは,日本では 萬印堂 様くらいだと思います.
しかしその場合,箱の単価が6,250円→32,500円に高騰します.おまけにカードの印刷費用も+10,000円で,製作費用は合計35,000円ほど上がります.アカン.箱がヤバイ.
発注先を分散させると必然的に梱包はこちらの手作業になります.小ロットでタイルとカードを使ったアナログゲームを製作する場合は,気合いが必要になりますね☆
カードだけなら箱込みでも 萬印堂 様だけで箱詰めまでお願いしても,かなり安くお願いできます(↓).サイズやコンポーネント数が限定されますが,カード+チップなんかも対応可能ですね.
指定外サイズのタイルが混ざると一気に凶悪になりますのでご注意ください.
販売価格の決定
じゃあいくらで販売するか?
まずは製作単価を整理します.(上手い人は先に予算を決めちゃうそうですよ?)
「Creative Tavern」50個に含まれる部品(コンポーネント)の原価は合計で78,696円です.従って1個当たりの製作単価は1573.92円です.
(もちろん,アートワークやゲムマ参加費を含めればもう少し上がります)
僕はここ(↓)を参考にしました.
リンク先の記事(↑)から重要な部分を引用すると
ーーーーーーーーーーーーーーーーー引用ココカラ
『私たちがボードゲームを制作&販売する場合、
原価率33%ぐらいが理想的かつ健全なバランスだと考えている。
しかし実際にはこの数字は非常にハードルが高いので、
まずは66%ぐらいを基準に作ってみてはどうでしょうか?』
なぜ理想が33%かというと、このぐらいであれば
「よその店舗に卸しても制作者に利益が出る」からです。
では66%が何なのかというと、こっちは
「制作者自らの直販であれば利益が出る」数字ですね。
つまりゲームマーケットのような即売会の存在を前提に成立している
ーーーーーーーーーーーーーーーーー引用ココマデ
とのこと.
というわけで「Creative Tavern」では間を取ってだいたい原価率50%,つまり販売価格を3,000円としました.
(繰り返しますが,ゲムマ大阪の価格帯から見ると,かなり強気で物を知らない初心者丸出しの金銭感覚です)
製作費用③アートワークの対価
カードのイラストなどを誰かにお願いする場合,本来なら先に提示すべき部分です.
しかし情けないことに「暁ゲーム工房」は何の実績もなく,右も左もアートワークをお借りする際の相場も分からない状態でした.
そこで「いくらお渡しできるか全く分かりませんが,お借りできませんか?」というとんでもないお願いをしました.
完売を前提に,販売益を山分け+「Creative Tavern」本品1個という約束を交わしました.きちんと契約書を作成しておくことをオススメします.
(テンプレート配布してます)
なので,この章は何の参考にもなりませんね←
次回以降は今回お渡しした対価がベースになると思います.
発注にかかる費用や,ゲムマはどれくらい売れる雰囲気なのかも分かったしね☆
ゲムマ出展費用
ゲムマの出展費用はA5プラン(販売・試遊スペース一体型)で11,880円でした.今回は製作費用や販売価格に反映させていません.「暁ゲーム工房」の規模が大きくなればワンチャン……
ジャ◯ネットた◯た並の営業マンを確保できるなら,試遊スペースの横で販売できるのは,かなり有利じゃないでしょうか?
以上,初参加でちょービビり入ってましたが見事完売,再販まで視野に入れている「暁ゲーム工房」でした.
お金の話って新鮮じゃありません?
今後,モチベーションが暴走して僕みたいな人が現れたときのための体験談でした.